対策を実施しなかった場合は平成30年頃までに砂浜が消失することが予測されていましたが、施設整備と養浜の効果により、必要最小限の砂浜が維持されています。
ヘッドランド区間における施設の整備は平成11年度までに完了し、平成12年度からは漂砂供給源である安倍川河道掘削土砂を活用したサンドバイパス養浜を実施しています。
サンドバイパス養浜と平行して行っている測量モニタリング結果によると、平成12年度以降、海岸線変化についてはそれまでの侵食域の拡大がほぼストップしているほか、土量変化についても減少傾向に歯止めがかかっていることがわかっており、養浜の効果が現れています。
安倍川供給土砂による砂浜回復域は、安倍川河口から北進を続け、現在は静岡・清水海岸の境界付近まで到達しています。
養浜盛土により背後の人工構造物(海岸堤防など)を隠すことができます。 養浜作業では景観に配慮し、人工構造物の視認性を低下させるよう工夫しています。
砂浜は、海が穏やかなときは私たちに憩いの場や安らぎを与え、海が荒れているときは波を受け止めて和らげてくれます。
この清水海岸の砂浜と富士山を望む風景を、将来にわたって大切にしていく必要があります。